島の人びと
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2025.06.27
出羽島牟岐
6月某日、ガガネ釣りの道具を作ってもらった師匠の鈴木さん(81)に以前からお願いしていたガガネ釣りに連れて行ってもらった。
昔はスバナから大池、カシラから波止まで広範囲に、竹竿とカゴを腰にぶら下げて釣りに行っていた。
竹竿は自分で山に行って竹を取ってきて作ったり、親や周りの人に作ってもらったりしていたそうだ。
旬の6月頃になると島の漁師さんのなかにはガガネ蝿(ガガネ専用の仕掛け)をしていた人もいたが、現在している人はいない。
その割に大きなガガネは釣れず、漁場の海藻の減少や餌不足が影響しているのか10-20cmと小ぶりサイズだった。
大きいサイズは煮付け刺身、小さいものは頭付きで味噌汁や唐揚げにするのがおすすめとのこと。
ガガネ釣りに最適のコンディションは大潮の干潮で、餌にはキビナゴが1番。 磯は滑るので昔は藁草履でいっていたが、現代では磯靴等優れものがたくさんある。 私は普通の靴でいったため滑ってしまい、靴の外側に靴下を履くだけで滑り止めになる事を教えてもらった。鈴木さんは年齢を感じさせない足運びでゴロゴロ石を歩き、小さい頃から海で遊び学んできたことを今だに体でしっかり覚えているようだ。
岩で滑って足を挫いたりする事はあったようだが、大怪我する人はいなかったそうだ。
1時間教わっただけでも10匹以上の釣果があり、釣るコツを掴んでくると熱中し時間があっという間に過ぎてゆく。
これからスーパーでキビナゴを見かけたら即購入するだろうし、ガガネ釣りに行きたくなるだろう。 最後に、波の高い日は危ないので磯に行かないようにと師事を受け、これからのガガネシーズンさらに大きなサイズを狙っていきたい。